ビュッフェ・クランポン　アルトサックス　プレスティージュ（プレステージ）　クリアラッカー仕上げ　#36XXX　【中古商品】

ビュッフェ・クランポン　プレスティージュのアルトサックスです。シリアルから1985年〜1986年頃のものと思われます。プレスティージュにはクランポン製とその後のカイルベルト製がありますがこちらはクランポン製のプレスティージュです。

年代的にはS1やS2が製造されていた年代でこちらのサックスはやや特殊な仕様を持っています。左手テーブルキーやベルと２番管(直管)をアーチ状に繋ぐ支柱など当時の特徴的な仕様はそのままに、High F#キーとサイドF#キーのキーデザインはS1で見られた独特の構造ですがサムフックはS1で見られた高さ調節が可能な金属製サムフックではなくプラスチック製のサムフックで、右手小指(Low C、D#)のテーブルキーはS2などで見られたローラーのある仕様です。S1のLow C/D#のテーブルキーはローラーレスの非常にユニークな設計でしたのでクランポンファンの方はご存じかと思いますが、こちらの個体は一部にS2の仕様が見られるレアな仕様です。

ブラスモデルの場合はベル部分にS1やS2の刻印がありましたがプレスティージュの場合はそういった刻印が無く、また、当時のクランポンサックスは仕様がミックスされた個体が他にもあったようですのでこちらのサックスでS1やS2といった判定は難しいですが珍しい個体であることは確かだと思います。

ネックは多少ヘコミ修理が見受けられますがプルダウンではありません。サムフックのプラスチック製の留め具にやや破損があり、サムフックは代用の物に交換されている可能性がありますが使用には差し支えありません。その他、U字管などを含めヘコミ修理跡はいくか見受けられますがいずれも修理されており使用に伴うすりキズや小キズはあるものの大きなダメージもなく比較的状態の良いプレスティージュです。タンポも比較的良好ですのでしばらくの間は交換の必要はありませんが万全の状態をご希望の方は別途料金にてタンポ交換も可能です。また、一部タンポの側面に若干の破れが見受けられます。使用する分には差し支えはありませんが気になる方はご購入時に別途料金にて一部タンポ交換も可能です。

プレスティージュらしい柔らかくも暖かみがあり透明感のある豊かな音色が楽しめます。息を強めに吹き込んでも音が暴れることはなくナチュラルでハリのある音色を出すことができます。ある程度吹き込まれた個体ですので鳴りも良いです。銅の醸し出す美しい赤色が目を引くだけでなくその独特の深みのある甘い音色は他のブランドのサックスとはまた違った魅力のあるサウンドを持っています。この年代のプレスティージュでこのような状態の良い個体は滅多に手に入りませんのでお探しの方は良いものがあるうちに是非どうぞ。


■委託品
■ベル彫刻有り
■反射板：プラスチックブースター
■付属品：ハードケース ※
※ハンドルは片側が破損しています。普段使いには別途ケースをご用意をお薦めします。